近年、国内外の博物館では、これまで博物館が果たしてきた文化財の収集・保管、調査、展示や公開という役割を踏まえ、さらにその先の姿を模索する動きが活発化しています。そこで鍵となるのは、社会の中の博物館という意識です。社会のために博物館はもっと何ができるのか。こんな問いかけに対して、京都文化博物館では、地域共働事業実行委員会を立ち上げ、学校や地域組織の皆様とともに、お互いの問題意識や目的を共有し、連携した取り組みを実施することで答えを見つけ出そうとしています。
本シンポジウムでは、昨年開催した同名のシンポジウムに続き、さらに具体的に博物館と地域ができることを、より広くご意見をうかがいながら模索する場を創りだしたいと考えています。とりわけ、実行委員会のメンバーである京の三条まちづくり協議会、姉小路界隈を考える会が今年二十周年を迎えるこの機会に、両会のまちづくりの経験や課題を分ち合いながら、博物館に期待される役割や今後の両者の“幸せな”あり方を、参加者の皆様と発見できれば幸いです。
地域資源と博物館との関係 〜モデルカルチャーという概念〜
萩まちじゅう博物館 〜協働で進めるまちづくり〜
地域まちづくりにおける博物館に対する期待