平成二十五年二月号
界隈活動の報告

1. 街なみ環境整備事業の進捗報告

10年計画で推進しているこの事業は、国土交通省と京都市の補助金を受けて、建物外観を整備(美装化)するものです。

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▲ 岡墨光堂の現状 (20件目事例)

昨年12月22日、吉澤邸(姉小路通富小路西入ル北側)が竣工したのに続いて、岡墨光堂(富小路通姉小路下る東側)が、20件目の事例として採択されることになりました。

姉小路界隈にふさわしくとの思いを込めて、建築士、JUDI及び学識経験者からも、デザイン提案が寄せられています。

実質的に、この補助事業は今年(平成25年)が最終年度となっております。最後まで、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

2. 姉小路界隈の景観シミュレーションを作成しています

現在、京都市景観政策課のご協力を得て、東端は御幸町通から西端は堺町通までの区間の景観シミュレーションを作成しています。

このシステムは、パソコン画面上に現況の界隈のまちなみを3次元表示し、その空間内で、姉小路通を歩きながら任意の場所に立ち止まったり、任意の方向を見つめることが出来るものです。

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▲ 景観シミュレーションの一場面

また、視点を変えて上空から眺めたり、拡大縮小したりと、1枚1枚の写真やパースよりも、はるかに高密度な情報を簡単に表示できるという特徴があります。

いま、姉小路界隈では、2~3件の解体や改装工事が進んでいますが、こうした新たな土地利用や建物の設計情報をあらかじめインプットすることで、システムと連動させられれば、まちなみとの調和の検証も事前に簡単に行え、ご町内や関係者など、多くの方々への情報公開が可能になる ── その第一歩として、期待されます。今後、より実践的な活用を目指していきたいと考えています。

3. 姉小路界隈まちづくり協議会月例会議の報告

定例会議は、第3金曜日の1月18日19時より、中京酒販売組合会議室にて開催いたしました。本年最初の会議であることから、今後1年間のスケジュールについて総括し、ご協議いただきました。

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▲ まちづくり協議会1月会合の様子

本年は、まちづくりに関する重要な事業として、昨年8月21日に京都市長に要望書を提出した「風俗店等の進出を禁止する内容の地区計画」の条例化と、景観協定の実現があります。

景観というのは一口で語れるものでなく、非常に意味が深い概念であります。その為、もう一度原点に立って、姉小路界隈のあるべき姿を認識しあう必要があると考え、その観点から、景観の専門家や姉小路にとって参考になりそうなゲストスピーカーを招聘した勉強会開催を検討することになりました。

また、調査部門の活動として、宝塚大学造形芸術学部の中村伸之先生を中心とするグループによる「都市ブランドを創造する屋外広告物の研究活動」の一環としての、姉小路界隈の調査が決定しております。

本年は、これら以外にも多様な取組を予定しておりますが、皆様の新たなご意見・ご要望が、更なる界隈の活性化へと繋がると期待しております。もし何かございましたら、是非当会事務局へお知らせください。

「いよいよ、街なみ環境整備事業も、最終年を迎えることとなりました。現在までに20の事例を実現できましたが、まだ、残期間で数件の整備は可能です。もし、ご検討なさっておいでの方がおられましたら、是非、事務局へご連絡ください。

2月の月例会議は、2月15日(第3金曜日)の19時より、中京酒販組合ビル1階会議室で予定しています。2月17日の日曜日には、以前からのご要望を受けて、久しぶりに「もちつき大会」を開催致します。界隈の皆様方には、是非とも両方、ご参加頂きたいと期待しています。どうか、宜しくお願いします。

(会長 : 市古和弘)