令和三年二月号
地域景観づくり協議会制度の「意見交換会」とは など

写真
▲ 20201218.意見交換会 (麩屋町南白山町やま岸)

1. 地域景観づくり協議会制度の「意見交換会」とは

姉小路界隈地区が京都市から認定を受けた平成27年3月以来、88件の意見交換会を開催しました。建物を新築・改築する場合や、新たに営業を開始する場合に、意見交換会の開催が義務づけられています。この制度には、地元と事業者(場合により建築主)が、「事前に意見交換できる」という、最大の利点があります。意見交換会を通じて、「事業者の情報を知り、同時に地元の思いや要求を伝え」られるのです。意見交換会開催は町内会長を通じてご案内いただきますので、その節には、ご町内関係者の皆様の、前向きなご参加が頂けますよう、お願いいたします。

写真
▲ エアコン室外機を格子枠で美装化完了

2. エアコン室外機格子枠による美装宅増加

平成25年までの10年間、街なみ環境整備事業を継続し、26件の外観美装化を行い、同時にエアコン室外機周囲も木製枠に統一しました。その後、新たにエアコンを増設されながら、木製枠が未設置だった御宅にお願いしたところ、協力のご意向をお示しいただきましたので、腐食に強いとされる檜製を一括発注し、令和3年の新年のお飾りに加えました。 ご協力のお陰で、姉小路通と富小路通に面する和風建築のほぼすべてに、落ち着きある景観整備を実現できました。麻生宅・谷口宅・藤本宅・森口宅のご協力に御礼申し上げます。

写真
▲ かっての部下、近隣マンション住民と談笑される井山氏 (燃料電池自動車みらいを背に)

3. 井山吉良と共に歩んだこの四半世紀

「住民相互の決まり事を定め、地域秩序を自治的に運営していた」という戦国期以来の式目が、井山家に所蔵されています。先人たちの知恵に学び、このまちの理念として「姉小路界隈町式目(平成版)」を継承し、平成12年に皆で認めました。25年前の運動開始以来、井山様は当会が主催するまちづくり活動の多くにご参加下さり、建築協定や地区計画、街なみ環境整備事業と地域景観づくり協議会等の制度・運用についても、前向きにご協力いただきました。四半世紀に継続した井山氏のまちづくり活動に関するご功績について、現在、小冊子を制作中です。ご関心ある方は、事務局へお申し出下さいませ。

写真
▲ 2020年9月17日の会合 (コロナ禍のため、十分な換気に配慮)

4. 月例会議開催が間もなく100回

平成24年12月に開始以来、ほぼ休会することなく、この3月には100回目となります。地域景観づくり協議会意見交換会の報告や、当会の活動予定や結果について、ご審議いただいています。当会役員だけでなく、京都市職員にも毎回参加を求め、行政的なアドバイスも得られます。毎月第三金曜日の19時、中京酒販売組合で開催している、どなた様にも公開できる、気楽な会合です。

写真
▲ 松元美抄さん

同志社大学大学院総合政策科学研究科博士課程(前期)の松元美抄さんは「くらしとなりわいと文化が調和したまちづくり ─ 姉小路界隈を考える会の「おばんざい手帖」の実践を通して ─ 」という修士論文を完成されました。インタビューにご協力いただいた姉小路界隈の主婦5名様と、同志社女子大の麻生先生に、御礼申し上げます。

(会長 : 市古和弘)