平成二十五年一月号
明けましておめでとうございます

1. 街なみ環境整備事業の進捗報告

10年計画で推進しているこの事業は、国土交通省と京都市の補助金を受けて、建物外観を整備(美装化)するものです。去る12月22日に、19件目の吉澤邸(姉小路通富小路西入)が竣工しました。

吉澤邸の外観は、建物全体のバランスを考慮して、従来よりも扉格子のピッチを細かくして、繊細さを表現しています。また、樋や水切りに銅を多用し、上質感を高めています。

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▲ 竣工した吉澤邸(19件目事例)

他にも、京町家に多いケンドン式扉の玄関部分の木敷居を御影石に交換し、レールを埋め込みにして、バリアフリーの観点からも、堅固な仕様に工夫されています。

施主の家に対する愛着と、請け負った工務店、大亀山本日大棟梁の技とのコラボ作品が、姉小路にまた一つ追加されたのは、喜ばしい限りでございます。なお、補助金を希望される方は、早めに事務局へ御相談下さい。

2. 姉小路界隈まちづくり協議会月例会議の報告

12月の姉小路界隈まちづくり協議会月例会議は、第3金曜日の21日19時より、中京酒販売組合会議室において開催いたしました。本年最後の会議であることから、この1年間に開催した主な20イベントについての総括を報告。最後に、京都市立芸大の藤本先生から、色彩調査に関する報告を頂いて締めくくりました。

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▲ まちづくり協議会12月会合の様子

本年は、まちづくりに関する二大事業がありました。1つは、7月4日。5軒の追加を加えた88軒の同意を得た、建築協定10年目の更新手続きが完了したことです。ただ、もう1つの、8月21日に京都市長に要望書を提出した「風俗店等の進出を禁止する内容の地区計画」の条例化については、残念ながら、来年に持ち越しとなりました。なお、これらの取り組みについては、毎月発行の「姉小路まちづくり通信」に掲載。 既刊号は、当ウェブでもご覧いただけます

この月例会議、今年は12回開催しましたが、ご参加頂いた京都市職員の皆様、及び、まちづくり協議会の各位に、厚くお礼を申し上げます。どうも、ありがとうございました。

3. 中京区民まちづくり支援事業補助金の報告

2009年6月に、「JUDI(都市環境デザイン会議)」の照明の専門家の方々を姉小路にお招きして、灯りの景色の調査を行って以来、姉小路通にふさわしい照明はどうあるべきかの議論が始まりました。

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▲ 街灯を電球色へ交換(京都市第1号)

御池通や三条通の夜間人口は少ないのですが、姉小路通の場合は居住密度が高い為、各家々から洩れ出る灯りが点々と連続することで、住民同士の繋がりが灯りでも表現できるというメリットが指摘されました。このご指摘から、画一的な電柱照明だけに頼ることなく、両者が補完しあうことで、背丈にあった生活感あふれる都心空間にできるとの確信が生まれ、安心・安全で暖かみのある電球色の照明に変換しようという意見が多数を占める様になりました。

この度、このコンセプトが、中京区民まちづくり支援事業の選考委員長に大きく評価され、補助金を頂くことができました。大晦日に点灯予定の、姉小路行灯108基の全てで、難燃性に優れるLED化を実現できたことも、併せて、皆様に報告申し上げます。

「姉小路まちづくり通信」も、無事に3回目の新年を迎えることができました。これも、ひとえに皆様のご支援ご厚情の賜物と、深く感謝しております。これからも、界隈の皆様のご協力の下、住みごこちのよい界隈づくりを目指して、様々な活動を行い、発信し、継続していきたいと考えております。

新年最初の月例会議は、1月18日(第3金曜日)の19時より、中京酒販組合ビル1階会議室で予定しています。界隈の皆様にも是非積極的にご参加頂き、ご意見等をお聞かせいただけましたら幸いです。では、本年も宜しくお願い致します。

(会長 : 市古和弘)