平成二十三年五月・第十三号
界隈の環境整備に御協力を

1.平成23年度街なみ環境整備事業の補助案件を募集中です

姉小路界隈では、界隈における様々な活動及び姉小路界隈地区建築協定の締結の成果を踏まえ、京町家と調和した街なみを創造し、地域の魅力や活力を高めるまちづくりを進めています。建築協定は「姉小路界隈町式目(平成版)」を実現する為に、都心界隈の居住環境を保全しつつ、職住共存地区の環境を維持増進することを目的としています。そして現在、その柱となる「街なみ環境整備事業」の平成23年度補助案件を募集しています。

写真
▲ 基本ルールに基づいた修景イメージ

この事業は、平成16年度から25年度まで10年間実施され、平成16年度から数えて13件の美装化が既に完了しています。また対象地区は、姉小路界隈建築協定地区内に限り、その中でも特に姉小路通に面したエリアで優先的に取組んでいます。この補助制度を受ける為には、上記以外にも一定の条件を満たす必要がありますが、ご関心のある方は是非一度「姉小路界隈を考える会」までご相談戴けると幸いです。

2.防災まちづくり先進事例見学会のご案内

来る5月29日の日曜日、福井県小浜市の近世城下町の商家町と若狭熊川宿の両伝統的建造物群保全地区を、専門家にご案内頂きます。旧小浜町は、今から400年程前に小浜城を中心に町人地として栄えた町で、若狭瓦や防火壁の袖うだつ、ベンガラ格子の特徴を持ちます。また熊川宿は、近い将来に発生が危惧される若狭湾地震やその火災から町を護り、次世代に繋げていく為の「まちづくりに防災を取り入れた先進事例」としても注目されています。

写真
▲ 明治時代から変わらない風景

景観保全だけではなく、防災を取り入れた最新・最先端の画期的な取組みや災害時の観光客への対処など、京都市とも共通する問題への取り組みを知ることが、この見学会の最大のセールスポイントです。定員一杯までの、ご参加・お申し込みをお待ちしております。なお、当日は8時半頃に、御池通富小路から出発します。また、昼食代3000円は自己負担となりますので、宜しくお願いします。

3.新しい土地所有者が明確になりました

姉小路通富小路東入ルに位置していた旧山本宅が、昨年11月に解体・更地となったことは皆様ご承知の通りだと思います。その後、不動産会社によってパンフレット等での販売広告がなされ、土地も売れました。この間、姉小路界隈を考える会は、「この界隈では江戸時代から続く『姉小路界隈町式目』の精神を尊重して戴き、建物の用途やデザインについての事前協議が必要である」ことを不動産会社に顧客へと説明いただくように要請していました。

写真
▲ 旧山本宅の跡地

その甲斐もあって、先日土地を購入された方が当会へご挨拶にお出でになり、建築主として地域との事前協議を行うとのご意向もお示しいただきました。界隈の良好な環境が気に入られたオーナーは現在、姉小路にふさわしいデザインを検討中のご様子です。近日中に改めて皆様方にお披露目があると思われますので、是非、楽しみになさって下さい。

姉小路まちづくり通信も、なんとか新年度を迎えることができました。今月からは、また新たな気持ちで界隈での活動へ取り組んでいきたいと考えております。これからも、住みごこちのよい界隈づくりを目指す為に、様々な活動を行っていくにあたっては、界隈の皆様のご協力は欠かせないものとなってまいります。そこで、界隈の皆様にも、定例会へのご参加をお願いしたく思っております。今月は、17日(火曜日)の19時より中京酒販組合の3階会議室で開催致します。皆様のお越しをお待ち申し上げております。(事務局長:谷口親平)