平成二十四年十一月号
まちなかを歩く日のご案内

1. 経済協カ開発機構(OECD)関係者の姉小路界隈視察報告

去る9月29日土曜日、龍谷大学で「人口減少・高齢化社会の地域活性化政策」に関する国際ワー クショップが開催されました。主催者の矢作弘教授(政策学部)のご提案で「景観」に関連した行政の取組と地域の取組を視察することになり、海外から参加されていたOECD(経済協力開発機構) 関係者の、パウエル・コラズィ氏(ポーランド・地域開発省局長)とトーステン・ウィックマン教授(ド イツ・ドルトムント大学)らがご来訪くださいました。

写真
▲ 経済協カ開発機構関係者の来訪

経済協力開発機構は、先進国に共通する課題について取組む為に設立された、国際機関です。雑誌「建築士(2012.6)」に掲載した、姉小路界隈の「建築協定」「街なみ環境整備事業」「地区計画」等の英訳がぎりぎり間にあい、英文でご理解いただけ、皆さん喜んでおられました。これらは、建築士会の許可を得て、当Webサイトにも掲載しています。 ご関係者の皆様が、界隈のまちづくりから、先進国に共通する課題解決にむけての何かを感じとっていただけましたら幸いです。

2.姉小路界隈まちづくり協議会月例会議のご報告

10月の姉小路界隈まちづくり協議会月例会議は、第3金曜日の19日19時より、中京酒販売組合会議室で開催しました。

第1の議題である「地区計画のビジョン冊子と概要版作成」に関しては、事前配布資料の修正版をもとに議論しました。

写真
▲ まちづくり協議会10月会合の様子

また、第2の議題である「姉小路界隈地区景観協定」については、姉小路界隈で居住、若しくは営業開始される方々との出会いのメッセージとして、新たな隣人にとって解り易いものを目指すべきとの意見がありました。

最近は長時間駐車への苦情が多く聞かれるようになり、新たに入居(営業)される方々に、姉小路界隈での古くからの作法である町内への協力と美(式目の精神でもある)への意識を伝えることの重要性が高まっています。

3.「まちなかを歩く日2012」開催のご案内

今年も、「まちなかを歩く日」の季節がやってまいりました。姉小路界隈では、初年度の2000年より13年連続で関連企画を実施しており、今年も11月10日(土曜日)・11日(日曜日)の両日に「車いすももてなす姉小路のまちなみと灯り」と題して、姉小路通柳馬場東入のギャラリー象鯨と姉小路画廊及び姉小路通を会場として、以下のイベントを開催する予定です。

パンフレット
▲ まちなかを歩く日のイベント案内

屋外イベントと前後して、皆様にお楽しみいただけますのが、屋内での展示イベント。「姉小路・まちなみ展」では、街なみ環境整備事業の実施事例19件の概要と、景観シミュレーション等を展示します。「松山浩子作品展」では、新進気鋭の書家の手による「町家に香る書の景色」をご鑑賞いただけます。姉小路行灯を原寸の1/8で精巧に再現した、発光ダイオードで灯るミニ行灯も、当会場内で点灯します。行灯に描かれている、中京もえぎ幼稚園児達の可愛らしい作品を愛でて戴けましたら幸いです。

屋外では「人が主役のみちづくり」と題し、誰もが安全・安心に活動できる姉小路通の実現を目指した活動を行います。日没後の17時から20時までは、柳馬場〜富小路間で、地域外からの自動車を通行止めにして、姉小路行灯を姉小路通りの両側に並べて点灯します。例年ごご好評を頂戴しております、京都のまちなかの、幽玄な宵。皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

今年の「まちなかを歩く日」は、「姉小路・まちなみ展」へも、是非ともご参加下さいませ。京都府建築士会、JUDI(都市環境デザイン会議)、KARTH(関西木造住文化研究会)から、幾つかの、まちなみへの興味ある提案が寄せられています。また、「地区計画」や「地域まちづくり制度に関する情報提供」の為に、京都市職員も常駐して、皆様をお待ちしておりますので、非常に内容の濃いものになると自負しております。

次回の月例会議は、11月16日(第3金曜)19時より、中京酒販売組合で予定しています。こちらへも、多くの方々のご参加をお待ちしております。

(会長 : 市古和弘)